さて、金をかけずに「ちったーましな茶葉」を選び、その茶葉を「可能な限りおいしく」、「その時の気分にあわせた味」に淹れるってことができればいいけれど、そのためにはちょっとの知識とテクニックが必要なんです。そんな話の2回目。
手元一つで茶の味変わる 壱之巻はこちら 茶葉の選び方ー味見できない茶屋編 これはえいや、で買う。うそです。茶葉が見れれば、やっぱり「うつくしー」と思える茶の中からお財布と相談して買うのが得策ですね。香りがかげればなお良し。 茶葉の見方と香りのポイントは前回分を見てね。 茶葉も見れない、香りもかげない。なら、缶を眺めましょう。私の経験は、紅茶の世界でずばぬけているので、紅茶を念頭に書きますけれど、他の茶でもだいたい大きく違わないのじゃないかな。ただ、紅茶以外を缶でスーパーで買うのは全然まったくもってオススメしないよ。原則的に。 さて、 説明として、うんちくたれてながーく書いてあるのは、善し悪しは別として作ってる人の思い入れたっぷり。どこかで誰かに愛された子(茶葉ですがね)である可能性が大ですから、これは1つの基準になるかも。 後は原産国。無難なのは、インド、スリランカ、中国、日本あたり。初心者はこのあたりからいってみたらどうでしょう。原産国にヨーロッパの国が書いてあるのは、ほぼ確実に嘘ですから、そんな缶は地べたに捨てちゃいましょう。茶は暑い国で作られるのが基本であることをお忘れなく。 輸入商社をみてみましょう。株式会社と名も無い有限会社。私なら名も無い有限会社を選びますね。なぜかって?そういうのは、ほとんどの場合、「知り合いに分けてもらったお茶が美味くて忘れられない。でつい分けてもらって売り始めちゃいました」って人たちだから。熱意あり、お金無しの人々から買うお茶はだいたいおいしいのです。経験上。 そうやって、いろんな国のいろんなスーパーでリーズナブルな美味い茶を見つけてきた私の経験とテクニック。使えますよこれ、ほんと。 ほぼ間違いなく、茶葉を見るまでもなく「止めとけ」と言えるのは、日本で売られている有名な茶ブランドの香り付紅茶。古い茶に「香りスプレー」をまいてるだけがほとんどですから。 海外の香り付紅茶も、有名どころはほとんどこのパターンだけれど、香りをつけてから店頭にでるまでの時間が、輸入茶の扱いとなる日本より若干短いはずだから、少しはましかも。 あまりオススメしないことは変わりありません。 もらいものの茶の品定め〜 もらいものは嬉しいけれど、だからといって身体を壊すのはよくない(あります、そういうお茶だって)。というわけで品定めー。 まずは缶やパッケージの外側から賞味期限を確認。だいたい缶詰めしてから1年間ぐらいの猶予をとってると思うので、ざっくり逆算して缶詰めした日にちを想像。そこから3ヶ月、無理でも6ヶ月の間には飲み切る覚悟を持ちましょう。 茶の缶やパッケージには名前が書いてあるはず。これを確認して、知ってる名前なら味は想像つくからいいよね、知らない場合は、原産国を確認。インド、スリランカ、アフリカ、などが多ければ紅茶系、中国、日本、台湾などが入っていれば、緑茶よりの味。大ざっぱ過ぎ? こんなもんですよ。 さて次は輸入商社のチェック。イギリスならミルクティーにあうものが多い、フランスなら薄めにいれたほうが持ち味がでやすい、他はー運を天にまかせるべしです。 いよいよ開けます。これが一番緊張の一瞬。パッケージが紙だったり密閉状態が悪かったらもう緊張するだけ無駄だからやめましょう。缶なら緊張すべし。ちょっとだけね。 開けた途端の缶の中のニオイ。生理的にだめなら例外なく体調を悪くします。古いか、あなたの体質にあわないか、今日の気分にあわないもの。とりあえず今日は飲むのを止めて。 3日つづけて嫌なら無駄でしょう。消臭剤のかわりにすることをお勧めします(実際、よくニオイをすってくれます)。 悪くないニオイだけど強過ぎ。これは大丈夫。茶の液にすれば香りは和らぎますから。 温かくして飲むとニオイがきついと感じるなら、アイスティーにもできるし、そうじゃなければ薄く淹れればいい。悪くないと思うなら許容範囲です。とっときましょー。 いいニオイと思うなら、あなたが好きなお茶か、今日のあなたの体調にあったお茶。 さっそく淹れてみるのをおすすめしますわん。 その後、必ず茶葉をひとつまみ(1,2かけらぐらい)を奥歯ですりつぶして、そこでもニオイと味をチェック。この味がうぇーって思うならやっぱり体調にあってないかも。この味は茶の味とは少し違うけど方向性は同じ。こんな感じかなーと想像できるものなので、これがだめだとだめな場合が多い気がする。 もらいものの茶で特に気をつけなくてはいけないのは、いつどこでどうやって手に入れたかはっきりしないこと。茶葉をみてもどうやって淹れるとおいしいか、なんの情報もないこと。 情報は上で書いたみたいにすればすこし茶葉の主張をきけるけど、送り主がいつどこでどうやって手に入れたかはわからないよね。だから最善を尽くします。 アルミはく(外国にあるのかこんなもん?とにかく光を遮断できるもの)とジップロック形式の袋を用意します。ティーバックだろうがなんだろうが、これが最善。 で、アルミはくに包んだ後、ジップロック形式の袋に入れて、空気をできるだけぬく。 冷蔵庫、冷凍庫をさけ、湿気もさけて、なるべく日陰で、周囲との温度差の少ないところに鎮座させてあげてください。暑いところというだけだったら大丈夫。暑くて湿気のあるところは苦手ですから避けてあげて。 ジャムの瓶なんかがあったらまわりをアルミはくでおおえばこれに直接茶葉いれて大丈夫。すき間を念入りにアルミはくでふさぐと、ちゃんと努力に報いてくれるはず。 短時間だったらジップロック袋に入れるだけでもまあいいけれど、袋のプラスティック臭をすってしまうので、アルミはくで一度覆うのがいいと思う。 茶屋さんの袋が残ってたら、中の臭を確認して、違和感ないようなら、別の茶を入れてもいい感じ。実は茶屋さんの袋って、三重、五重構造で、ニオイをすわず光を通さずとかなりすぐれものなんです。入れた後、ちょっとおいておくなら、アイロンをあてると封ができますから、これも便利。ただし、日本茶の茶屋さんの袋は、ニオイ対策があまりされていないので、袋臭がします。紅茶屋、中国茶屋の袋がオススメ。 私的に例外だけどオススメ缶茶 例外的にかなり気に入っているのは、ジャクソンズのアールグレイ(歴史がありますからめったなギミックは使わないでしょう。今はえっとどっかに買収されたんだっけ?でもジャクソンズレシピはアールグレイのオリジナルと言われているもので、やっぱり違うので、ジャクソンズのパッケージを見たら、これは買いです。ヨーロッパ、特にイギリスでジャクソンズパッケージを見る機会は今はどうなのかよくわからないけれど、見たらラッキーです。とりあえずゲットをオススメします。飲まなくても100年後にはコレクターズアイテム(かも。ならなかったらごめんね)。 それから、私の愛するBETTYS & TAYLORS OF HARROGATE 、ベティーズアンドテイラーズオブハロゲイト(げっ いつの間にかBettysってのが名前に増えてる!)。イギリスならスーパーで買えます。日本では、私の知ってる限り東京資生堂パーラー本店で売っておりました。後はいろいろかな。今はインターネット購入のほうが便利かも。ヨークシャーゴールドは絶品です。ここが好きな理由は、水を徹底的に研究したティブレンダー氏が、それぞれの水の成分によってブレンドを変えた同名異ブレンドの茶を売っているから。 イギリスでスーパーにヨークシャーブレンド(ゴールドより格は落ちますが、イギリスでは手に入りやすかった)を見たときは、店にあるのを全部買い占めたいと思ったぐらい。 あまりの美味さにここの輸入商社に電話して仲良くなってしまったぐらいです。文句無しにおすすめ。ここの香り付紅茶だけは私も飲みます。ここのアールグレイも美味いです。 BETTYS & TAYLORS OF HARROGATE ベティーズアンドテイラーズオブハロゲイト(英語) http://www.bettysandtaylors.co.uk/ 後は、Betjeman and Bartonベッジュマン&バートン。これは、アイルランド出身の創業者がフランスで始めた紅茶屋さんなのかな、でもフランスのよき香りとイギリスの美味い茶のいいところどりをしているブランドです。日本だと1缶1200円ぐらい、フランスだと正統派のダージリンとかは日本並の値段だけど、香り付茶は安いね。100g5eurosぐらい。こりゃおすすめかも。Roseが美味かったです。日本茶も売ってる。意外と種類が豊富。値段に笑える。 Betjeman and Bartonベッジュマン&バートン(フランス語) http://www.betjemanandbarton.com/
by oeuf1
| 2005-01-08 15:36
| 茶 the
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